COLUMN
片付けのはなし―プロローグ
ある夜の決心
「私は片付けられないまま一生を終えるのだろうか?」書類が乱雑に積み重ねられたデスクで夜遅くまでエクセルと格闘していた私はこう想い、ぬるっとした恐怖感に包まれました。およそ2年半前の話です。
若い時から片付けが苦手でした。この資料はいつか役に立つかもしれない、この記録は後で見返すかもしれない。その想いを背負ったモノたちがせめぎ合う棚、引出し、机。
片付けと言うか、捨てるのが下手だったのです。
「捨てる=必要なモノを選ぶ」 のはずが、「どれも必要に思えて何も捨てられない」
これはつまり、「本当に必要なモノがわかっていない」
このまま人生を終えるのか。それでいいのか。
自問自答の末、自分とモノに向き合う、なかなかにヘビーな片付けが始まりました。
(つづく)