COLUMN

チャイナ エピソード 1

新型肺炎で思い出すこと

毎日ニュースを賑わしている新型肺炎。中国での、あるエピソードが思い起こされます。

2009年 新型インフルエンザの頃

2009年5月大阪・兵庫で新型インフルエンザが発生したちょうどその時、中国に出張していました。

中国に着いた日、夕食の時鼻水とくしゃみが止まらなくなり、「あらら、ちょっとマズイな…」

そしてその夜発熱。

病院に連行される

発熱したことを中国の取引先に伝えたところ、ちゃんと報告しましょうということになり、私は外に出ずホテルの部屋で待機していました。

すると。

防護服に身をつつんだ病院職員がホテルにやって来て、私はワンボックスカーのがらんとした後部座席に一人乗せられました。南京の大きな病院の敷地内に、突貫工事で建てたであろう臨時の隔離病棟があり、そこに連れて行かれました。

隔離病棟にて

「中国で病院に隔離される」って聞いた場合どんなイメージを持ちますか?

私は中国の人と長年仕事をしてきて、知り合ったらすぐ友達になって情に厚い国民性を知っていましたが、この時ばかりはちょっと怖かったです。高圧的で人の話を聞かない怖い人に、鍵のかかった部屋に閉じ込められちゃうのか?有無を言わさず1週間隔離されちゃうのか?

で 病棟に着いたら。

いつから熱が出たとか症状などを聞かれ、採血され、結果が出るまでここにいなさいと。いたって普通の態度でした。まあ当たり前なんですが。負のイメージが膨らんでいた私は胸を撫で下ろしました。

検査結果は夕方に出るとのことで、それまではベッドで休むことに。閉じ込められることもなく、普通に過ごせました。

ここには私一人しかいなくて、臨時で作った病棟の第一号患者のようでした。

結果は陰性

夕方に検査結果が出て、普通の風邪だったことが判明。

今朝来た時は全身防護服だった人たちが、結果を知らせる時には普通の白衣姿になってました。即脱ぎ捨てたのかな、防護服。その変わり身の速さにちょっと吹き出しそうになってしまった。

帰りに漢方もらいました

実は当時日本の漢方医に通っていて、日本で処方された漢方薬を中国に持ってきていました。初めに問診された時この事を伝えたら 

「へー中医薬(漢方薬の事)飲んでるの?日本に中医薬あるんだね。」

ちょっと態度が和らいだのを私は見逃さなかった。

その事があったからか分かりませんが、帰る時に漢方薬を渡されました。

外国では予期せぬ事が起こります。小さなサバイバルを積み重ねていくうちに、ちょっとやそっとの事で驚かなくなりました。

中国のみなさま、持ち前のバイタリティで新型肺炎の騒動を乗り切ってください。

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オブラブ代表 Mayumi Nishizawa

武蔵野美術大学卒業。つくること全般に興味があり、凝り性。好きな言葉「歩留り」