COLUMN

おっぱい事変5|精密検査

これは、ここ1年半くらいの期間に起こった、いや現在も進行形の、そこそこ人生を揺るがせたお話です。

そんなすぐに検査は終わらない

休みが明けて、まずマンモグラフィーを受けたクリニックで紹介状を受け取りました。大きな病院での検査は2日後。早く早くー!

物事をカンタンに考える私は、2日後に検査してすぐ治療方針が決まるとばかり思っていました。

しかし。

朝早く受付を済ませ、まずは主治医の診察。先生は話をしつつ、パソコンの画面を見ながら次々と必要な検査の予約をしていきます。今日の今日で何種類もの検査の枠を取っていくので、強引にねじ込んでもらったのも多数。それでもこの日だけでは全ての検査は受けられず、残りは翌日に。

そりゃそうです。乳がん診察ガイドラインに書いてあった、治療法決定に必要な情報、あれだけで8項目ありましたしね。

「温存は、がんがどれだけ広がっているか見てからね。」
「腋のリンパが腫れているので細胞とって調べますよ。」

ぅぅぅ やはり温存とは限らないのか… ステージ1でも…
で? 転移の可能性ありなの? 

1日で検査は終わらない。そして新たな不安材料も出てきました(涙)

そんなすぐに結果は出ない

初日に採血、超音波、細胞診、CT、心電図、肺活量の検査をして、2日目は骨シンチ、骨塩定量、レントゲン、MRI。耳慣れない検査もありますが、癌が骨や他の場所に転移していないか調べるためです。

MRIは、事前にいろいろと脅かされる類の検査ですが、過去に受けた時は大きな音も、狭い空間も、私は全然平気だったので、今回も構えずに受けました。

ところが、今回は音が未だかつて無い程うるさかったんです。

音消しのためにヘッドフォンをつけましたけど、意味無し! 頭蓋骨に響く音!

この大音響をただ受け身で聴いていてはシンドいので、音楽として再解釈してみることに。

1部: 音程が違う3音くらいが一定間隔で切り替わる。
2部: 轟音の割と単純なビートで、”うっせぇ うっせぇ うっせぇわ” がよくハマる。
3部: 脳天に響く轟音がさっきより変速ビートで攻めてくる。

3部に入った段階で、ここ最近の心のモヤモヤをラップ風にして、拷問のような轟音に乗せて(韻踏んでますよ)ぶつけてみたら、ちょっとスッキリしました。

そして、2日間の検査が終了。

検査結果は5月20日。

これはもう、思い悩んでも仕方ないな。結果がでるまでは。

という境地に達し、これまですっぽかしていた諸々の業務を再開することにしました。

(つづく)

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オブラブ代表 Mayumi Nishizawa

武蔵野美術大学卒業。つくること全般に興味があり、凝り性。好きな言葉「歩留り」