COLUMN

おっぱい事変3|衝撃からの迷走

これは、ここ1年半くらいの期間に起こった、いや現在も進行形の、そこそこ人生を揺るがせたお話です。

衝撃が広がる

2022年4月28日。連休を前にわかった事実。

「ステージ1の乳がんです。」

ステージ1ですか。早期発見でよかった良かった。と思いきや。

「場合によっては全摘もあり得ます。」

の一言に、物事をカンタンに考えがちなわたしは、ガーンと一発くらいました。まっすぐ家に帰る気になれず、涙目で秋葉原周辺をウロウロ歩いてました。

会社の皆んなには、Skypeで短く報告。オンライン上でも絶句してる感じが伝わってきます。

同じビルにいる兄夫婦には対面で報告。こちらは文字通り絶句。しばらく呼吸してなかったような。そしてビクッとして小さく飛び上がったようにも見えました。

がんの告知って、本人は勿論、周辺の人たちにも衝撃を与えるんだなぁとつくづく思いました。この後、いろいろな人達にがんの報告をしていくのですが、動揺される方もちらほら。なんと言っていいかわからないのかもしれませんね。

しばし迷走する

これから先どうなっていくのか、モヤモヤを抱えたまま連休に突入。

兄から差し出された1冊の本 
『がんが自然に治る生き方』ケリー・ターナー著・長田美穂 訳 をきっかけに、何を食べるべきか? に関心が集中しました。ここからわたしの迷走読書遍歴が始まります。

『ゼン・マクロビオティック』桜井如一 著

『がんで余命ゼロと言われた私の死なない食事』神尾哲男 著

『正しい玄米食、危ない玄米食~マクロビをしている人はなぜ不健康そうに見えるのか~~』鶴見隆史著

今こうしてタイトルを見てみると、なんか偏ってるなぁ。

しばらくこの手の本を読んでいくうちに、ちょっと内容が極端かもな、と思い始め、次は医師が書いた本へと移行します。

『がん外科医の本音-患者の前で言わない本当のこと-』中山祐次郎 著

『医者にがんと言われたら最初に読む本』中川恵一 著

『がんが消えていく生き方 外科医ががん発症から13年たって初めて書ける克服法』船戸崇史 著

現役のがん専門医や、ご自身ががんに罹患された医師のお話しは説得力がありました。なかでも、中山祐次郎さんが「がんの治療にはガイドラインがある」と書かれていることにハッとして、そう言えば肝心のがんの事をなにも知らないなと気づいたのでした。

事実としてわかっているのは、「乳がんステージ1」 だけ。がん治療については、ぼんやりと「なんだか辛いらしい」という先入観しか持っていなかったんです。

もっと科学的な本を読んだほうがいいんじゃなかろうか?

ここで少し迷走から抜け出し、軌道修正していきます。

(つづく)

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オブラブ代表 Mayumi Nishizawa

武蔵野美術大学卒業。つくること全般に興味があり、凝り性。好きな言葉「歩留り」